「奥多摩散策 1/3 (青梅~奥多摩)」
[2013/6/28]
僕は東京23区外の奥の方へまだ一度も行ったことがなく、以前からずっと気になっていた。
ということで実際に行って確かめるべく、今回は青梅線に乗って東京都奥地へ向かう。
終点の奥多摩からは旧青梅街道を歩き、ダムまで延びていた貨物の廃線跡を探索する予定だ。
まず新松戸から武蔵野線に乗って西国分寺へ行き、そこから中央線の青梅行き直通列車に乗り継いだ。
青梅線 [青梅~奥多摩]
住宅街の中をゴトゴト走り、列車は青梅線のちょうど中間にあたる青梅駅に到着した。
青梅線は青梅駅を拠点に系統が分かれていて、ここから先へ行くには奥多摩行きの列車に乗り継ぐ必要がある。
町の昭和レトロな触れ込みもあってか、駅構内はレトロ調になっている。
しかしそんな風情豊かな駅の様相と相反するように、車両はバリバリのハイテク通勤電車である。
かなり場違いな感じもするが、こういったミスマッチ感は逆にシュールで面白かったりする。
駅ホームを観察しているうちに、奥多摩行きの列車が入線して来た。
E233系4両編成での運転だ。
コストダウンした209系やE231系と打って変わり、E233系は安全性や輸送安定化に比重が置かれた車両だ。
自分が普段乗る常磐線にも導入されたが、それまで走っていた203系と比べ圧倒的に居住性が良くなっている。
(そもそも不評だらけの203系と比べるのが間違いかもしれないが)
青梅駅から、列車は多摩川に沿って本格的な山間部へと入っていく。
この区間から列車の本数もグッと少なくなる。
みるみるうちに山が深くなってきた。
川井駅に到着すると、窓のすぐ向こうに奥多摩大橋が見える。
想像以上に山深いところを進んでいく。
車両は通勤電車だが、車窓は完全にローカル線だ。
というか、ここは本当に東京なのかと。
「東京=大都会」という図式が未だ離れない田舎物の自分には衝撃的な風景だ。
終点近くになると、もうすっかり険しい山の中。
東京にも、こんなところがあったのか!
奥多摩駅
やがて青梅から約40分で、列車は終点の奥多摩に到着した。
東京都最西端の駅になる。
ホームは大きくカーブしている。
山小屋のような、風情ある駅舎が素晴らしい!
1944年開業当時からの建物だ。
線路の途切れた向こうには、石灰石を採掘している工場がある。
奥多摩に巨大な工場があるとは既に聞いていたが、まさかこんな駅のすぐそばにあるとは思わなかった。
工場は山あいにへばりつくようにして建っている。
近未来の城塞都市か何かのようで、昔のSF映画に出てきそうだ。
奥多摩駅から、今度は旧青梅街道を歩いていく。ここから奥多摩湖まで約10Kmの道のりだ。
現在街道は散策路として整備されており、「奥多摩むかしみち」という愛称がつけられている。
道中にはダム建設の資材運搬のための鉄道が通っていたらしく、今も廃線跡としてそのまま残っているのだという。
時間にあまり余裕がないので、すぐさま駅前の観光案内所で地図をもらい旧街道入口へ向かった。