箱根登山鉄道の吊り掛け

「箱根フリーパスの旅 1/4 (新宿~箱根湯本~強羅~早雲山)」

[2013年6月3日]


ふとした思いつきで、日帰りで箱根に行ってみることにした。
使用切符は箱根フリーパス。
これ一枚で都心からの往復運賃を含み、箱根の主な交通機関が乗り放題になるというお得な切符だ。



電車で箱根に行くのは初めてなので、一番ベタといわれるゴールデンルートで箱根を順々に辿っていこうと思う。
(登山鉄道→ケーブルカー→ロープウェイ→海賊船→バス)
ただ海賊船を降りた後はバスには乗らず、旧東海道の一部である箱根旧街道を散策する予定だ。

早朝に自宅を出て新宿へ向かい、小田急の急行電車に乗ってまず新百合ヶ丘に向かった。


小田急線 [新宿~新百合ヶ丘]

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今回箱根に行く最大の目的は、箱根登山鉄道の吊り掛け電車に乗ることだ。
通称「サンナナ」といわれる、モハ1形の103号と107号の編成にどうしても乗りたかった。
他の車両はカルダン駆動に変えられたため、吊り掛け駆動で残っているのはこの「サンナナ」の編成だけだという。

しかし他の編成と共通運用のため、乗りに行くその日に「サンナナ」が運行されているかどうかは、実際に行ってみないとわからない。
こればっかりは運次第となるし、半ば賭けである。
ただそれでも本物の吊り掛けの音を僕は聞きたい。


小田急ロマンスカー [新百合ヶ丘~箱根湯元]

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新百合ヶ丘からは箱根湯元行きのロマンスカーに乗車。
現在ロマンスカーの中では最古参となったLSE7000型だ。


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LSE7000型の車内。座席はソフトな座り心地でとても快適だった。

新百合ヶ丘から1時間ちょっとで終点の箱根湯本へ到着。ここから箱根登山鉄道に乗車する。
サンナナがすぐに来ないことを想定したので、時間は十分に確保している。
(まあそもそも運行してるかどうかもわからないのだが)
あとはサンナナがやってくるのを待つのみだ。


箱根登山鉄道 [箱根湯本~強羅]

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しかし、一向にくる様子がない。
やっと来たか!と思ったら、それは既にカルダン駆動化された編成であった。


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ずっと起点の箱根湯本で待っているのも退屈なので、隣駅の塔ノ沢にも立ち寄った。


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両端がすぐトンネルになっている。周りは鬱蒼とした山の中だ。
無人駅で周りは何もなく、とても静かなところで秘境駅の雰囲気が漂っている。


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駅舎のすぐ傍は渓谷で、駅入口まで狭い通路が続いている。


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再び箱根湯本へ戻り、ひたすら待ち続け粘ること1時間強。
結局、サンナナはやって来なかった。
列車は一巡し、今日はサンナナ編成が運行していないこともわかった。
まあ打つべき手は打ったし悔いはないものの、やっぱり本物の吊り掛けの音が聞きたかったなー。

落胆しながら次の強羅行きの列車を待っていると、何やらホームに見覚えのある人影が、、、


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まさか、粘って諦めたあげく適当に乗り込んだ列車に、
あの具志堅と清水圭が乗ってくるなんて誰が予測し得ただろうか!(本当にたまたまだろうけど)
ロケ中らしく、塔ノ沢で降りていく。
発車後も走って追いかけてきた。面白い。


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列車は最大80パーミルの急勾配を力強く登っていく。
平日だが車内はかなり混雑していて、外国人観光客が目立つ。
しばらくすると、眼科にさっき通過したばかりの早川橋梁が見えた。
高低差が肉眼だけでもすぐにわかる。


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激しい急カーブが続く。
甲高いきしみ音を立てながらも、列車は難なく通過していく。
本格的な登山電車だけに普通の鉄道線という感じがしないし、やっぱり他とは違う。


徒歩 [強羅~早雲山]

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箱根湯本から約40分で、列車は終点の強羅に到着した。
ほとんどの乗客は、降りたらそのままケーブルカーのホームへとなだれ込む。
自分もすぐケーブルカーに乗って進もうかと思ったが、次の列車は20分後とのことなので、
敢えて線路沿いの道を歩いて行くことにした。


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ケーブルカーの線路は、端から端まで一直線に敷かれている。


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公園下と書いて「こうえんしも」と読むらしい。


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ケーブルカー沿いの道は想像以上に坂がきつかったが、半ば強行で進んだ。
延々と坂道を登り続け、約20分で箱根ロープウェイの駅へ。
まださっきのケーブルカーが到着してなかったので、乗り場は空いている。
混むのは嫌だし、そのまますぐロープウェイに乗って芦ノ湖へ向かった。


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